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『目標達成への近道』

ウインドサーファー尾川潤の第4回目のコラム

『目標達成への近道』

 さて、第4回目となる今回のコラムでは、僕がウインドサーフィンの練習で心がけていることで、仕事においても役に立つ考え方についてお伝えしようと思います。
僕がこれまでのレースで幾度と優勝を勝ち取ってきた背景には、練習方法の考え方に特徴があると思っています。その一つが、練習時間を何時から何時までと決めない、ということです。
まず、練習時間に制限を設けません。それには時間を無駄に使わない効率よく練習するための要素が詰まっています。人はみな、時間があればあるだけ使い切ろうとするんです。例えば、仕事で、「今日は15時から17時まで2時間の会議をします」とスケジュールを組んだ場合、何も考えずにいると、その内容がどんなものであっても2時間をフルに使ってしまうのが人間です。「2時間会議をする」というのが頭にインプットされることで、その時間帯のスケジュール通りに、そのスピード感に合わせて議論が進みます。本来なら50分で終わる内容だったとしても、会話のスピードが遅くなったり、無駄な議論が増えたりすることで、2時間を使ってしまうんです。でも、もし会議が50分で終わる内容であれば、残りの1時間10分は無駄ですよね。
僕の練習も同じように考えています。何時から何時まで練習すると決めてしまうと、その時間を練習すれば、その日の目的をクリアしたことになってしまいます。しかし、それでは上手くなるための課題をクリアしたことにはならないんです。その練習で何を身につけたいか、練習後にどんな自分になっていたいか、を明確にしてそこに焦点を置いて練習することが、大切なんです。つまり、時間ではなく「目標」を軸に置くということです。たとえ練習できる時間が2時間であったとしても、自分が設定した目標を30分で達成したら、すぐに練習は終わりの方向に持って行くようにしています。そうすることで、余った時間をまた別の課題をクリアするための時間に切り替えることもできるし、休息にあてることもできるし、選択する時間も広がるんです。
また、その日の練習の目標値を最大に設定しないのも、大事だと思っています。どういうことかというと、例えばスピードを出す練習をするとき、一番速い選手のレベルを数値で表すと100という最大値に設定します。今の自分のレベルが50だったとします。それを今日の練習の中では、60にしよう、とだけ考えます。決してその日のうちに100にしようとは考えません。60に到達すれば練習を終えます。100を目指せば時間だけがダラダラと過ぎてしまうからです。これを会社での仕事の例であげてみましょう。上司が部下に仕事を振るときに、今までは100の仕事を5時間でやってほしいという形で指示を出していたのですが、仕事を細かく分解し、20の仕事を1時間でやってほしいという指示を5回出すことにしたんです。すると、部下の仕事のスピードに変化が現れました。どういうことかというと、その部下は5時間という時間に余裕を感じてしまい、つい集中力を切らしてしまっていたんです。ところが、1時間おきに締め切りがくるという状況を作ってあげたことで、部下はいい意味でのプレッシャーを感じ、結果的には、むしろ時間が余るくらいの仕事をしてみせたんです。
まとめると、決まった時間を意識するのではなく、しっかりその日一日の「目標」を持って、さらに「自分だけの短期目標」に細分化して無理のない負荷の中で少しずつ成長していくことが、目指す目標への最短ルートだと、僕は考えています。

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