バーティカルランニング普及への道 ~オリンピック種目採用までの課題①~
バーティカルランニング普及への道
~オリンピック種目採用までの課題①~
スポーツにおける世界最大の祭典は、多くの人がオリンピックと答えるはず。
経済的な効果、各スポンサーへの恩恵など理由は様々だが、
試合の中継などテレビ放映、それを雑誌で特集したりビジネス的な視点で捉える企業が多い。
選手もオリンピックで活躍をすることでメディアに取り上げてもらえる。
オリンピックを目指す選手はプロだけではない。その多くは仕事をしながら世界を目指すアスリートだ。
小さな頃からの夢を叶えたい。多くのアスリートはそんな希望を抱いている。
では、オリンピック種目に採用されていないスポーツはどうか。
主要国での普及はおろか、世界選手権すら開催されていないスポーツが多数存在する。
今回は、オリンピック種目採用までの課題を個人的な考えと共に纏めてみた。
▌バーティカルランニングの現状
1995年ISF(国際スカイランニング連盟)が設立され、スカイランニングを普及させる為に動き始めたことは、
前回の記事で紹介させてもらった。発足当初からオリンピック種目採用を視野に向けていたことで、
都市型スカイランニング、バーティカルランニングが誕生した。
2009年よりVertical World Circuitが開始され、世界ランキングシステムも導入されている。
ワールドシリーズはこれまでに、イギリス・イタリア・フランス・アメリカ・オーストラリア・中国・
フィリピン・カナダ・韓国・マレーシア・香港・アラブ首長国連邦・ベトナム・日本で開催された。
主要国とも言える国での大会は開催済みであり、2020年現在も続いている大会が大半を占める。
新たな会場建設は必要なく、“いつでも”オリンピックでのレースは可能である。
▌主要国での普及
バーティカルランニングの起源はイギリス・ロンドンにある。
2019年、ロンドン市内の大会数は12を数えた。これは、東京23区全域で12大会行うことと同等である。
一方で東京での開催は1大会、東京タワー階段競走のみ。
世界でも有数の大都市でこの数字は、お世辞にも普及しているとは言えない。
新宿の超高層ビル群、東京駅周辺の商業施設、今後建てられるであろう300mクラスの超高層ビル、
これらで大会を開催することができれば、少なからず注目は浴びる。
新たなビジネス「非常階段の有効活用」として多くのビルオーナーが集まるに違いない。
その東京での新規大会開催に向け、既に動き始めている。
正式な大会形式ではないが、タイムトライアルやテストレースを企画中である。
東京駅周辺で行われる新規大会に、是非とも注目してほしい。
次回 オリンピック種目採用までの課題②