東京タワー階段競走(後半)
東京タワー階段競走 準優勝
~第2弾~
第9回東京タワー階段競走は、過去最高レベルの争いとなった。上位5名は日頃からトレーニングを共にする間柄であり、プレースタイルや作戦なども熟知している相手でした。2分07秒09で準優勝した背景には、これまでの過酷なトレーニングもさることながら、ライバルたちとの激しい争いから生み出されたものであるとも考えています。特に優勝した渡辺良治選手には過去1勝しただけで、敗戦ばかりを積み上げていました。そんな渡辺選手との攻防、後半戦をまとめました。
▌中間点275段で一気に差が詰まる
前半から勢いよく飛び出し、275段地点は55秒と過去最速タイムで通過。すると真上(1フロア上)から渡辺選手の足音が聞こえてきます。後から知った情報ですが、この時点で7秒差まで詰まっていたのです。
1人ずつ10秒差でスタートしたので、ここで3秒リードをしていることになります。
中間点から真上の足音を聞きながら数十秒、350段付近に差し掛かったところから足音が遠のいて行く。
この辺りから記憶が曖昧なのですが、おそらく私の強烈な失速により渡辺選手との差が広がり、併走していたはずが急激に差を離されたのだと思います。レース中ながら、自身の弱さを痛感しながら登っていたのを今でも覚えています。
▌後半の大失速
私の持ち味はなんといっても前半から攻めることのできるスピードを持っていること。逆に短所といえば後半の伸びがないこと。今大会の目標は前半から自分らしさを発揮することだったので、中間点でのタイムからみても目標は達成できましたそれでも最後の失速は、及第点すらあげることのできない内容でした。
まずは来シーズンまでにここに磨きをかけることはもちろん、まずは渡辺選手の後半の粘りによる1分台を達成したことを賞賛したいです。次回大会までの目標として、350段以降いかに粘れるか・・・
これを追求していきたいと心に決めました。
▌準優勝という立ち位置
昨年は優勝した東京タワー階段競走ですが、渡辺選手が不在でした。直接対決ではことごとく惨敗し、背中すら見えなかったこれまでのレースでしたが、今大会では少しだけ近づいた気もします。世界で戦う身としては、国内レースでの勝利を目標にすることは小さな野望かもしれませんが、ここで勝てないと世界には通用しないということを教えられているようです。
今後も良きライバルとして、切磋琢磨しながら世界の頂点を目指していきます。