【バーティカルランニング新種目の開拓】
バーティカルランニング新種目の開拓
~バーティカルスプリント~
階段登りはまさに、日常生活に溶け込むフィットネスである。ランニングよりも遥かに容易で、
ウォーキングより効果の高い運動のため、世界各地で取り組む人が急増している。
ここ数年、数か月でメディアに掲載されることも多くなり、認知度はうなぎ上り。
アメリカの年間150レースには程遠いが、日本でも年間数レースずつ増えてきているのが現状です。
私が代表を務める日本初のバーティカルランニングチーム“Tower Running Tokyo”では、
マラソンランナーはじめ、トレイルランナーやフィットネス愛好家などを階段登りに巻き込んでいます。
その競技のためのトレーニングの場として、時には新たなフィットネスの場として
有効活用してほしく活動を進めています。
しかし世界に目を向けてみると、ニューヨークやロンドンといった大都市では
フィットネスイベントなどが盛んに開催され、日本はかなり出遅れている状況。
そんな中、一風変わった日本独自のやり方でバーティカルランニングを盛り上げようと考えています。
▌日本独自の神社仏閣を使用した階段登り
日本には古くから仏教を代表とした神を信仰する文化が根付いていますが、
今となってはIT社会が進み、仏教などに興味をもつ人が少なくなっています。
日蓮宗総本山、山梨県身延にある久遠寺では、そんな“仏教離れ”を打破するべく
世界屈指の階段を使って「スポーツ×仏教」という異色の組み合わせで認知度を上げています。
菩提梯(ぼだいてい)287段、高さ104mの階段は、僧侶の修行場として建設されました。
今現在も学生僧侶の修行場として使われていますが、そこでレースを開催してしまおう!
と2019年に「菩提梯クライムラン」として第1回大会が開催されました。
▌短期決戦だからこその魅力
菩提梯クライムランでは、2分程度で勝負が決します。
複数人でスタートし、選手間の駆け引きやデッドヒートなど観客からも好評でした。
本来密室で行われる屋内のバーティカルランニングとは違い、
直線かつ一斉スタートで競われるので見応えがある、まさに陸上100mを観ているようなレースです。
今後のスポーツは「やる・みる・ささえる」の三拍子揃った要素が必要といわれる中なので
それに相応しい競技スタイルだと考えています。
また、バーティカルランニングのほとんどが10分弱のレースで行われているため
2分程度のレースはごく稀です。種目分けもされていないのが現状なので
日本から「バーティカルスプリント」として新種目の推進をしていこうと考えています。