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バーティカルランニング普及への道~オリンピック種目採用までの課題②~

前回のコラムでは、バーティカルランニングの現状と主要国での普及について述べた。
現在日本で開催されている大会は8レースで、他主要国と比べるとまだまだ少ない。
その理由は、日本はビジネス思考が強いからと考えている。
世界では多くのレースが開催されているにも関わらず、なぜ先進国の日本で開催されないのか?
それは、「お金になるスポーツではないから」ではないか。
私はそう思わない。その理由を2つ挙げてみた。

▌参加人口300万人は確保できる
日本におけるマラソンの参加人口は2,000万人を超える。約2割は競技志向で、タイム短縮を狙うランナー達だ。
昨今マラソンのトレーニング理論は多数存在し、ネット上での情報は錯綜している。
「走ること」にトレーニングの目が向けられており、怪我が多くなることでランニング離れしている傾向がある。

一方海外に目を向けると、マラソンのために山岳地域を走るトレイルランニングやスカイランニング、
持久力を向上させる自転車など、多くの種目を楽しみながらトレーニングをしている。
そのため怪我が少なく、持続的にスポーツを継続できる環境にあるようだ。
バーティカルランニングもそのうちの一つで、階段を登ることで走る能力を伸ばす手段として用いているようだ。

近いうちに日本でもこのブームが到来する。
バーティカルランニング専門に行う人は劇的には増えないが、2足の草鞋を履くランナーは絶対に増える。

▌デッドスペースの非常階段を利用する
マラソンには限界がある。日本の国土面積を拡げることはできないので、マラソンのコースは増えない。
現に2010年から2016年のマラソンにおける経済効果の上昇率と、2016年以降の上昇率には雲泥の差がある。
参加人口は増えず、大会間での参加者の奪い合いをしているからだ。

しかしバーティカルランニングのフィールドは非常階段であり、現存する場所で行うことができる。
新たな競技規格が出来たとしても、今からいくらでも増やせる。
交通規制を行う必要もなく、怪我のリスクも低い。
コスト面、安全面においてマラソンより遥かにパフォーマンスが高い。

特に交通規制に関しては、マラソン大会の開催において一番の鬼門になる。
開催日や開催時間など時期によっては莫大な費用が発生する為、失敗はできない。
バーティカルランニングでは、普段使わない非常階段を解放するだけで開催が可能。
もちろんビルの一部を封鎖することにはなるが、交通規制に比べたら微々たるものだ。

イギリスやアメリカがこのポイントに着目し、早々にビジネス化した。
1年を通して持続的に開催することでスポンサーを確保し、参加者とメディアを巻き込んでいる。
私は、日本でのビジネス化をすべくアピールを続けます。

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