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デンマーク・オーフス

 海外遠征コラム第13弾は、2018年デンマークのオーフスという場所で開催されたワールドチャンピオンシップに出場した際の遠征記です。前回のワールドカップと名称は似ていますが、これは4年に一度開催されるオリンピック種目の合同世界選手権です。出場する選手は、各国の予選を勝ち抜いてきた人たちばかりで、2020東京オリンピックの第一次出場国枠予選にも指定されているため、レベルや参加数は世界最大規模のビッグレースとなりました。

 デンマークは220のヨットクラブがあるセーリング大国ともあって、国民のこの大会への関心はとても強く、たくさんの観客が集まっていて街全体が活気に溢れていました。オーフスはコペンハーゲンに次ぐデンマーク第二の都市と言われ、地理的にはちょうど国の中心に位置しています。

 今回の宿泊先は大会会場のある埠頭の先のリゾートマンションの一室を借りました。周囲には高層マンションがたくさん建設され、リゾート開発が進んでいるのを見ると、この大会がそれほどの影響力を及ぼしているのだと実感できました。街の中心街からは徒歩で30分ぐらいの距離があったので、買い出しをしに行くのが大変でした。だいたい海外遠征では2週間ほどの滞在なので、食事は自炊をします。日本から米や調味料などを道具のバッグの中に忍ばせて持って行きます。国によっては、食品の持ち込みを禁止している場合があるので、空港で没収されたこともありました。多くの選手はトレーニングも兼ねてロードバイクも現地に持ち込みますが、今回私は持って行かなかったので移動手段が徒歩のみだったので、食料の運搬に苦労しました。それと、期間中ずっと大会会場にいると、気分転換ができず息苦しくなってしまったので、街の中を散策したりできる場所の方に宿泊先を取ればよかったな、と思いました。事前に地図を見てお店など立地を調べてから宿泊先を決まることも大切だと学びました。

 初めての体験だったのが、レース中にボードをクラッシュしてしまい大きく損傷してしまったことです。相手は中国人だったので英語はしゃべれず、通訳を通してボードを弁償してくれと言われましたが、そんな大金など持っておらず困っていたところ、相手のコーチがアメリカ人だったので色々話をしていたら、これくらいの損傷なら自分で直せるよと言って中国人を説得してくれました。わりと海外の人たちは自分で何でも修理する習慣があるので、このときのアメリカ人に救われて、30万円を支払わなくて済んだことを感謝しています^^;

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