これまでの半生#15
皆さんこんにちは。
これまでの半生も終盤を迎えています。
今回は前回の続きで、試合で大怪我を負ってバックヤードへ戻った時にドクターに顎の骨折を訴えたら、「喋れてるから折れてないよ」と、一蹴された所からの続きです。
そう言われた俺は「でもなんかおかしい」と食い下がりましたが、ドクターが「なら中国の病院へ行くか!?」と言って来たので、なんかそれはそれでちょっと…と思い断りました(笑
とりあえず翌日の飛行機で帰国予定だったので日本で診てもらおうと思いその日はそのまま帰ることに。
しかし出血が止まらず、一晩中血を吐いていたのを覚えてます。
そして翌日飛行機に乗り込み帰国。
この飛行機の中が痛みや気持ち悪さでかなりの地獄でした…
日本に着いた俺はそのまま地元の大きな病院へ救急で受診。
結果顔の右半分がめちゃんこ折れてました。
眼窩底骨折
鼻骨骨折
頬骨骨折
上顎骨骨折
大きいのがこれくらいで、小さい骨折もいくつかあったので全て合わせると十箇所以上の骨折でした。
もちろん手術になりましたが、そこの病院では手に負えないとの事で隣町の大学病院へ搬送される事に。
とは言え直ぐには空いておらず顔の半分折れたままで2週間ほど日常生活を過ごしました。
いざ入院して手術になったのですが、手術が全身麻酔での手術で10時間を超える大手術でした。
手術終了を待っていた家族は気が気じゃ無かったと思います。。
全身麻酔から目を覚ました俺はビックリしました。
口が開かないではないですか!
顎の骨折と言うことで歯茎にネジを打ち込まれて上顎と下顎を針金みたいな物で止められてて口が1センチくらいしか開きませんでした。
口が開けないと言う事で気道確保の為か喉に穴を開けられてました。
目を覚ましたら口は縫い合わされてるわ喉に穴開けられて管を通されてるわで大変でした…
今思い出しても本当に地獄のような日々でした。
担当の先生からも、こんな大怪我の人は一年に一度来るか来ないかのレベルです…とまで言われました。。
口が開けれないので食べる事も出来ず。
なので流動食を喉に開けた穴から流すというなんともトリッキーな事をしてました。
2週間ほど口を開けれない生活が続いてやっと上顎と下顎を留めていた針金のようなものを外した時は口が全然自分の力で開けれなくなってました。
だけど無理矢理自分の手で口を開いて食事をする事が出来ました。
そこから更に2週間くらいの入院生活で、合計1ヶ月ほど入院する事になりました。
衰えたであろう筋力を少しでも戻す為に病院の階段を歩いたりしましたがめちゃくちゃ疲れるし、本当に筋力の低下を感じました。
そしてやっと退院する事となりました。
その後、手の骨折の時に入れたプレートを抜く手術や顔に入れたプレートを抜く手術など
1年間で4回も手術をしました。
顔のプレートを抜く手術の際もまた全身麻酔で8時間くらいの手術でした。
それらが終わり、普通ならもう2度と格闘技をやりたくない…と思ってもおかしくないくらいの事でしたし、周りを見てもこれだけの大怪我をした選手は余り居ませんでした。
俺も、もう辞めた方がいいのかな…と思った事もあります。
家族が居るから、死んだら終わりだ。と
でも諦めきれず心の中の格闘技への熱はずっとずっと燃えてました。
このまま引退すると言う選択肢はありませんでした。
それでは続きはまたこの次で。
皆さんありがとうございます。