空手界とコロナについて
現在どこの業界・業種でもコロナウイルスによる影響をうけている昨今ですが今回は私が日々稽古に励んでいるフルコンタクト空手界とコロナウイルスの影響・現在の状況について書いていこうと思います。
まず、空手には大きくわけてルールが2つあります。一つはオリンピック競技にも選ばれました「伝統派ルール」、そして私が行っている「フルコンタクトルール」であります。
2つのルールは簡単にいうと「当てる行為」があるかないかにあります。伝統派空手はいわゆる寸止めと言われる攻撃をあてないルール、フルコンタクト空手は直接打撃制を採用している攻撃をあてるルールになっております。またこの両者に交流は残念ながらあまりなく、お互いがお互いのルールを知らないことも多いのが現状です。しかし、同じ空手として競技・選手をリスペクトし交流をもっても良いのではないかと感じでおります。
また互いのルールの違いから上層部の嫉妬など、選手のわたしからしても感じることがあります。同じ「空手」という名前の競技なのですから、先も述べたようにお互いリスペクトしあい認め合うことが必要だとわたしは考えています。
さてフルコンタクト空手界とコロナウイルスの影響・現在の状況についてですが、他の業界・職種と同じく厳しい状況が続いております。コロナウイルス第一波の際は、北海道・関東・関西を中心に道場の閉鎖が行われました。しかし、地方については通常通りに稽古を行っている道場もあるようでした。
緊急事態宣言後は多くの道場が閉鎖、また試合が中止になりました。ですが、道場を運営する先生方や試合を主催する先生方は月謝や試合申し込み費用など考えていた収入が得られずに大変苦労している先生方も多いと聞いております。
また、緊急事態宣言時には生徒たちにも被害が出ているようで、兄弟で稽古に励んでいた子どもたちは、ストレスからか「お兄ちゃんが急に弟をいじめだしたりする」などの声も保護者さんから聞こえてきております。さらには稽古・試合が中止になっているため、モチベーションをどう維持したら良いのかという声は選手・子どもたち・保護者さんからも多くありました。
このように、コロナウイルス第一波から緊急事態宣言まで空手界はとてつもなく影響を受けているのは間違いありません。コロナ第一波が落ちついてからは、スパーリングやミット打ちなどの接触行為無しで稽古を行ったり、飛沫対策としてマスクやフェイスシールド着用での稽古を行うなどどこの道場も対応を行なっているようです。
しかし現在、第二波がニュースでは取り上げられる毎日です。このままでは、いつ緊急事態宣言が発令されてもおかしくないでしょう。それでも選手としては、いつ開催されるかわからない試合に向けた稽古・準備をしなければいけないと考えております。
空手家として、武道家として、格闘家として、いつ試合が開催されても大丈夫なようにいま自分に出来ることを毎日取り組んでいく所存です。